「基礎から学ぶVue.js」 書評
みなさんこんばんは、kuwana-kbです。
前回の書評でJavaScriptの基礎を一通り学習できたので、今回は一歩進んでJSフレームワークに挑戦してみました。フレームワークはVue.jsを選んでみました。職場の周りの人たちやTwitter上でよく話題を耳にしていて、一度触ってみたいと思っていたからです。 学習は「基礎から学ぶ Vue.js」という書籍で行いました。 今回はこちらの書評をしていきます。
※この書評は、JS初級者・JSフレームワーク未経験の者が書いてます。スキルセットの違いで評価は変わってくると思うので、予めご了承ください。
- 作者: mio
- 出版社/メーカー: シーアンドアール研究所
- 発売日: 2018/05/29
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ざっくりと2行でいうと
- Vue.jsの基礎と定番のプラグインについて学べる
- 初心者向けとは言いづらい
この本の2つのポイント
1. Vue.jsの基礎と定番のプラグインについて学べる
本書はリファレンス形式の書籍となっていて、Vue.jsの機能を基礎から解説しています。機能ごとにサンプルコードが掲載されていて、一応自分で書いて試していくことができます。(一応と書いた点は2つめのポイントで後述します。)
また、Vue.jsを使う場合に定番のCLIツール「vue-cli」およびプラグイン「vuex」と「vue router」の解説も付属しています。流行りのライブラリの使い方を学べるのはありがたいですね。
2. 初心者向けとは言いづらい
表題に「基礎から学ぶ」とついてはいますが、Vue.js初心者には少し不親切な部分がありました。
1つめは、「新しい用語が登場しても、解説が後の方になっていてよくわからない」ことがありました。例えば最初のほうで「ディレクティブ」というvueの仕様が登場しますが、なんだかよくわからないまま使っていました。ある程度前提知識のある方(他のjsフレームワーク経験者とか)であればスラスラ読めるのかもしれませんが、私のレベルだとうまく咀嚼できませんでした。
2つめは、サンプルコードが中途半端である点が挙げられます。書籍上に載っているサンプルコードはそのまま書いても動作しません。HTMLファイルのhead
タグやscript
タグ等が除外されています。本文でも「コードは省略しているが、この部分を書き換えればよい」的なことが書いてあるんですが、サンプルコードによっては追加でライブラリを入れる必要があったりして、書き換えるだけでは動作しないものがありました。
一応、サポートページにもコードは置いてあります。
ただ、「md形式になっていてサンプルコード別にファイルが分かれていない」&「コードをコピペしただけでは動かない」状態なので、あまりありがたみがないです。サンプルコードを全て自分で書いて動かしたい、という人にはあまり向かない本だと思いました。
私としては、以下のような形に修正されると嬉しいです。
- コードの断片を載せるのではなく完全なファイルにする
- リポジトリにサンプルコードのファイルを置く。章ごとにディレクトリを切って、さらにサンプルコードごとにディレクトリを切ると分かりやすいかも。 参考:「プログラミング言語Go」のリポジトリ
気になったこと
サンプルコードだと文末のセミコロンが全くなかったのですが、Vue.jsはなくてもよいのだろうか…? 予期せぬエラーを防ぐために付けよう、とJavaScript本格入門には書いてあったが…。さらっと調べると、vueだとつける人とつけない人でわかれている…?
まとめ
以上が「基礎から学ぶVue.js」の書評でした。 私の理解力に問題があるのかもしれませんが、「JSフレームワークは完全な初心者、サンプルコードは全部書きたい」な私にはあまり向かない本のように感じました。単純に対象読者に含まれていなかった、という話かもしれません。Reactとか他のフレームワークに慣れている人にはいいのかもしれないです。
とまあちょっとネガティブな感じになってしまいましたが、最近のJSフレームワークの全体像は理解できました。チームではReactを使っていくことが決まったので、今後のReact学習に活かせそうです。